電子書籍1.0でしかない

本日、Facebookに流れて来たのが以下の内容でした。あ、なるほどねということで、いつものごとく引用致します。

電子書籍で食いたいならウェブ業界かアプリ業界を目指せ。

以下、引用

実際に自分が電子書籍を作ってみて分かったことなのだが、「電子書籍」は従来の「出版」のロジックやベクトルとはまったくの別物である、ということである。「出版」の延長、もしくは派生として考えると大きく見込みを誤る。 では「電子書籍」とは何か? あくまで Web なのである。Web の延長、もしくはその派生。 現状の電子書籍は、とてもとても極めて「Web1.0」的なアーキテクトなのである。

これ、あ、そうだよな。という感じでした。たしかに、ホームページをタグ付きで書ける様になりましたって言うのと対して変わらないですし、SGMLの概念ってそもそも文書管理ですから、継承されたHTMLやXMLもそういう事なんですよね。

epubという存在だけが一人歩きしているのですが、これってプロトコルが決まっただけであり、しかもそのプロトコルもまだまだ怪しいというのが私の認識です。結局、どれだけもてはやされてもデファクトスタンダードにはかなわない訳でして、だからこそkindleのしかけ方は戦い方を良く理解しているなというのが私の認識です。面を取ってしまえば勝ちというのはMicrosoftの戦略です。コストリーダーシップ戦略を選択しており、面がとれた段階で適正な値段に引き上げてもその後の何年も利益が出続けますので、遣り切れるというのが判断ポイントなのでしょう。

これに対し、日本のサービスはどうでしょうか?koboはちょっと違いますが、KADOKAWAグループさんの魔法のiランドやDeNAさんのEエブリスタは確かに差異化戦略を取っており、利益率はとても良いと思いますが、イノベーションは起こっていません。結局のところ上記の”Web1.0”と同じであるという認識に間違いは無いのです。たしかにCGMですからWeb2.0なのかもしれませんが、電子書籍というポジションから見た時に、結局やっている事はガラケー戦略をそのまま継承しているというイメージです。

利益がきっちり出てしまっているし、国内を見てしまえば面を取りきっているという判断なのでしょう。(これについてはまた次回細かい話を書いていきます)また、SNSの発想から脱却出来ていない気もしますので、そのプラットフォームの中で、まわしている、あわよくば出版という流れにするという事なのでしょうか。

私はここでよりOpenな戦略を採択するべきではないかと考えており、インバウンドマーケティングな手法を組み合わせる事で本を読むというユーザエクスペリエンスに至るまでのプロセスを変える事が出来るのではないか、なんて事を妄想していたりする訳です。

インバウンドマーケティングの本当の姿とは、高広伯彦氏が15の疑問とともに語る

どうしてもコンテンツビジネスはアウトバウンドに寄っているのが実情だと思います。認知されなければ見向きもされないというのが実態ですし、本屋さんでも良い立地に並べられれば売れるという実態がありますから、いかんともしがたい訳です。

しかし、この流れをユーザは興味から検索を行い、ユーザがユーザを呼ぶという良い流れを生み出す事で、買ってみたけど面白くなかったという事も無い様に出来ればというのが、私の願いであります。

立ち読みがしづらいのが電子書籍ですので、ここを補完する仕掛けが必要ですし、その仕掛けがある事でコンテンツに愛が集まり作品毎のストリームが生まれるのだと思います。(実際ニコニコ動画はそうやってCGMの役割を果たしていますね)

この流れをもう少し、大人な感じで生み出せるように正のスパイラルを生み出せればと考えています。

とにかく、マーケティング=セールスではなく、ファンの獲得となり、売るではなく買っていただくに変わらない限り、あおるばかりで中身の無いコンテンツビジネスとなるのではないか、私はそう思います。

業界の慣習はあると思いますが、そういった垣根を飛び越えて行くのが、この今の時代なのではないかと私は思います。